公益財団法人
日本卓球協会

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特集 2021.07.21
【特別連載】日本の将来を支える「ホカバ」とは


もうすぐ「全農杯 2021 全日本卓球選手権大会 (ホープス・カブ・バンビの部)」が開幕

昨年はコロナ禍で多くの全国大会が中止となった。

全国の卓球少年・少女の登竜門であり、憧れの舞台でもある「全農杯全日本卓球選手権大会(ホープス・カブ・バンビの部)」も中止となり、多くの選手達、指導者たちは落胆にくれた。

2年ぶりの「全農杯 2021 全日本卓球選手権大会 (ホープス・カブ・バンビの部)」は7月22日から25日まで4日間、兵庫県のグリーンアリーナ神戸で開催される。

ホープス・カブ・バンビの部の3カテゴリーの頭文字を組み合わせ、この大会は通称「ホカバ」と呼ばれている。

「ホープス」は小学6年生以下、「カブ」は小学校4年生以下、「バンビ」は小学校2年以下の年齢別(学年別)の全日本一を決める大会だ。主催は公益財団法人日本卓球協会、主管は兵庫県卓球協会神戸市卓球協会。1992年(平成4年)以降は、2大会を除き、すべて神戸で開催され、さながら神戸は「ホカバの聖地」となっている。

2010年当時の全日本選手権大会ホープス・カブ・バンビの部の会場

また、2013年(平成25年)から「全農」が冠スポンサーとなり、大会をサポートしている。

第1回大会は1981年(昭和56年)で、この時には全日本卓球選手権大会の一般・ジュニア(全日本)と同じ会場で同じタイミングで行われ、種目も「ホープス」のみだった。1984年に「カブ」の種目が追加され、1986年からは「バンビ」が加わった。今年度の大会が40回目の「ホカバ」となる。

「ホープス=希望=HOPES」「カブ=新米・見習い=CUB」「バンビ=幼児=BAMBI」というカテゴリーの名称は日本独自のもの。ヨーロッパでは年齢ごとにU17(17歳以下)、U15、U13、U11と奇数年齢で分けられているが、日本のバンビ(U8に相当)のような低年齢の区分けはない。ヨーロッパでは日本のように低年齢から卓球を本格的に始めることは少ない。

幼少時の感覚に吸収力がある年代に卓球を始めるメリットもあれば、他のスポーツを経験することなく専門的に卓球を始めるデメリットもある。

全農杯になり、栄養指導のコーナーを作られ、保護者や指導者の方の相談に耳を傾けている

あの名選手もホカバ出身

「ホカバ」での最多優勝記録は福原愛の7回。つまり幼稚園の時に優勝し、そこから毎年優勝した。続いて、張本智和が6回の優勝を記録している。ただ、張本は小学5年生でカデットでも優勝し、小学校6年までに7回の全国タイトルを達成している。

最近の日本代表はホカバ時代から才能を発揮することが多く、才能の早期発掘という意味では、ホカバの意味は極めて大きく、現在の日本の強さの根幹を作っている。

日本卓球協会は2000年以降に、「ホカバ」で早期発掘した小学生以下の選抜選手で「ホープスナショナルチーム」(HNT)を作り、「ホープス研修合宿」などを定期的に行い、選手、そして指導者のレベルアップを図っている。

石川佳純はホープスで初優勝だが、それ以外の五輪代表は、バンビやカブの時から複数回の優勝を経験している。「ホカバ」が指導者や選手本人の明確な目標になり、訓練のモチベーションを高めているのは間違いないだろう。

一方、訓練の加熱で「燃え尽き症候群」になる選手もいると言う。子どもたち自身のやる気の継続や卓球への楽しみも重視するべき声も多い。

日本の早期育成に着目した中国は、最近、7歳から10歳の選抜選手を「国家少年隊」、11歳から14歳までを「国家青年隊」と称し、年数回の集合訓練を行っている。「国家青年隊」の上が国家チームの2軍(ジュニア)、最上位が国家チーム1軍として、縦につなげるシステムで強化に励んでいる。

もうすぐ始まる「全農杯 2021 全日本卓球選手権大会 (ホープス・カブ・バンビの部)」でも将来の五輪代表が活躍するかもしれない。

<写真・記事提供 卓球王国>

ホカバの会場で、ラケットを持ち、素振りをする「未来のホカバ代表」