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大会・試合 2024.09.26
第74回全日本実業団卓球選手権大会最終日:男子団体はリコー、女子団体は中国電力ライシスが優勝【9月22日】

男子団体で初優勝を果たしたリコー(東京)


9月22日(日)、第74回全日本実業団卓球選手権は大会最終日が行われ、今年度の実業団日本一が決定した。

男子団体

男子団体を制したのはリコー(東京)。創部66年目で初めて実業団のタイトルを手にした。
決勝は2022年王者のクローバー歯科カスピッズ(大阪)をストレートで下したリコー(東京)と、2017年王者の協和キリン(東京)を3-2で振り切ったファースト(千葉)が対戦。ともに初優勝を狙う両者の一戦は大激戦となった。
1番シングルスで東京2020オリンピック代表の丹羽孝希(ファースト)が中村光人(リコー)のバック表の変化を苦にせずストレートで完勝し、2番シングルスの元日本代表・松平健太(ファースト)に最高の形でバトンを渡す。応援団の声援も相まって会場がファースト優勢の雰囲気に包まれるが、2番シングルスに登場した小野寺翔平(リコー)が気迫のプレーで松平の堅守を打ち崩し1-1のタイに戻す。シングルスの勝利で勢いに乗った小野寺が続くダブルスでも躍動し、リコーの小野寺翔平・郡山北斗組がストレートで勝利。リコーが2連取で初優勝に王手をかけるが、4番シングルスは神巧也(ファースト)が山本勝也(リコー)に3-1で勝利し、勝負の命運は5番シングルスに託される。
迎えた5番シングルスは高木和卓(ファースト)が郡山北斗(リコー)の質の高いカウンターに押されゲームカウント1-2とリードされるが、4ゲーム目にギアを上げて回転量の多いドライブ連打でゲームを奪い返す。
最終ゲームも壮絶なラリー戦で、点差が離れない互角の勝負を展開するが、カウント6-6から郡山が強気のレシーブで得点し、連続ポイントでついにリードを奪った郡山が10-8と優勝に王手をかける。
最後は郡山が回り込んでストレートに振り抜いたカウンターが高木和のバックサイドを抜き去りゲームセット。リコーが悲願の初優勝を達成した。

丹羽孝希(ファースト)

郡山北斗(リコー)

【男子団体 準決勝・決勝の結果】
準決勝
リコー(東京) 3-0 クローバー歯科カスピッズ(大阪)
〇山本勝也 3-2 松下大星
〇小野寺翔平 3-0 堀川敦弘
〇郡山北斗/小野寺翔平 2-1 江藤慧/松下大星

ファースト(千葉) 3-2 協和キリン(東京)
〇丹羽孝希 3-1 松平賢二
〇松平健太 3-0 宮川昌大
丹羽孝希/神巧也 0-2 渡辺裕介/宇田幸矢〇
神巧也 0-3 宇田幸矢〇
〇高木和卓 3-1 渡辺裕介

決勝
リコー(東京) 3-2 ファースト(千葉)
中村光人 0-3 丹羽孝希〇
〇小野寺翔平 3-0 松平健太
〇郡山北斗/小野寺翔平 2-0 丹羽孝希/神巧也
山本勝也 1-3 神巧也〇
〇郡山北斗 3-2 高木和卓

女子団体

女子団体は中国電力ライシス(広島)が2年ぶり2回目の優勝をつかんだ。
決勝は第1シードのデンソー(静岡)をストレートで破って勝ち上がってきたサンリツ(東京)と、準決勝で十六フィナンシャルグループ(岐阜)との死闘を制した中国電力ライシス(広島)の一戦となった。
1番シングルスは今季新加入したカット主戦型・牛嶋星羅(サンリツ)と、小柄ながらパワフルなドライブが持ち味の中森帆南(中国電力ライシス)の対決。序盤から中森のパワフルなフォアハンド攻撃が決まり、中森が2-0とリードするも、牛嶋が粘りのプレーで2-2に持ち込む。迎えた最終ゲーム、カットの変化が冴え渡り、牛嶋が10-5とマッチポイントを握る。最後は牛嶋がフォアハンドスマッシュを決めて逆転勝利し、サンリツが先手を取る。
続く2番シングルスは塩見真希(サンリツ)がゲームカウント0-2の劣勢から2-2に追いつくも、最終ゲームは木村光歩(中国電力ライシス)が踏ん張り、中国電力ライシスが1点を返す。
続くダブルスも中国電力ライシスペアが勝利し、マッチカウント2-1と優勝に王手をかける。
迎えた4番シングルスは昨年度全日本社会人女王の三村優果(サンリツ)と2022年全日本社会人女王の井絢乃(中国電力ライシス)の対戦。試合は三村の前陣での速い攻めに対して井が長身を活かして中陣からラリーをコントロールし、得点を重ねる。対する三村も広角な攻めで井を左右に振り、ハイレベルなラリー戦を展開するが、ラリーの完成度でわずかに上回った井がじわじわと得点を伸ばし、マッチポイントを迎える。最後は井のボールがネットに当たって入り、ゲームセット。静かな幕切れで中国電力ライシスが2年ぶりの栄冠をつかんだ。

牛嶋星羅(サンリツ)

井絢乃(中国電力ライシス)

【女子団体 準決勝・決勝の結果】
準決勝
デンソー(静岡) 0-3 サンリツ(東京)
小畑美月 2-3 三村優果〇
野村萌 1-3 永尾尭子〇
小畑美月/菅澤柚花里 1-2 梅村優香/塩見真希〇

十六フィナンシャルグループ(岐阜) 2-3 中国電力ライシス(広島)
〇加藤亜実 3-2 枝廣瞳
船場清華 0-3 井絢乃〇
加藤亜実/小島叶愛 1-2 井絢乃/中森帆南〇
〇鶴岡菜月 3-0 中森帆南
田村美佳 1-3 木村光歩〇

決勝
サンリツ(東京) 1-3 中国電力ライシス(広島)
〇牛嶋星羅 3-2 中森帆南
塩見真希 2-3 木村光歩〇
梅村優香/塩見真希 1-2 井絢乃/中森帆南〇
三村優果 1-3 井絢乃〇

本大会の男女ベスト4は、10月18日(金)から滋賀・野洲市総合体育館で開催される2024年全日本卓球選手権大会(団体の部)への出場権を獲得。
最終順位は以下の通り。

男子
優勝:リコー(東京)
準優勝:ファースト(千葉)
3位:協和キリン(東京)、クローバー歯科カスピッズ(大阪)

優勝:リコー(東京)

2位:ファースト(千葉)

3位:協和キリン(東京)

3位:クローバー歯科カスピッズ(大阪)

女子
優勝:中国電力ライシス(広島)
準優勝:サンリツ(東京)
3位:十六フィナンシャルグループ(岐阜)、デンソー(静岡)

中国電力ライシス(広島) : 2年ぶり2回目の優勝

2位:サンリツ(東京)

3位:十六フィナンシャルグループ(岐阜)

3位:デンソー(静岡)

大会記録

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  • 男子第2ステージ:PDF
  • 女子第1ステージ:PDF
  • 女子第2ステージ:PDF
  • 男子準々決勝以降詳細:PDF
  • 女子準々決勝以降詳細:PDF
  • ランキング:PDF

大会情報

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(公益財団法人日本卓球協会 広報委員会)