女子シングルス
女子シングルス準決勝・決勝が行われ、女子シングルス王者が決定した。
大会最終日は女子シングルス準決勝からスタート。コロナ禍で声は出せないものの、好プレーには観客席から大きな拍手が送られた。
第1シードの石川佳純(全農)を破った2019年世界選手権ベスト8の加藤美優(日本ペイントマレッツ)は2021年アジア選手権三冠の早田ひな(日本生命)と準決勝で対戦。しゃがみ込みサーブからの速攻で加藤がゲームカウント2-1とリードして迎えた第4ゲーム。長いレシーブやロングサーブで加藤に持ち上げさせる展開から両ハンドの威力ある攻撃を早田が打ち込む展開。点差が離れないシーソーゲームとなるも最後は早田のミスが重なり、15-13で加藤が取り、決勝進出に王手をかけた。迎えた第5ゲーム。早田がここまで出していなかった大きく曲がる投げ上げサーブからの展開で1ゲームを取り返すと、続く第6ゲームでは何度もマッチポイントを握られながらも18-16の接戦を制し、フルゲームへと持ち込んだ。最終第7ゲーム。広角に攻める加藤に対して、早田は両ハンドで対応し、逆にバックカウンターからの回り込みフォアドライブで加藤のフォアを打ち抜いていく。加藤がフォア強打をミスし、迎えたマッチポイント。最後はクロスへの加藤のフォア強打がミスし、11-7で早田が勝利。ゲームカウント1-3から逆転勝利を収めた。試合後には両者の健闘を称え、大きな拍手が送られた。
本日予定されていた今大会ジュニア王者の木原美悠(JOCエリートアカデミー/星槎)と伊藤美誠(スターツ)の準決勝は、木原から棄権の申し出があり、伊藤の不戦勝となった。
決勝は今大会女子ダブルスの優勝ペアである伊藤美誠(スターツ)と早田ひな(日本生命)のダブルスパートナー同士の対決となった。第1ゲームをサーブレシーブで優位に立った伊藤が先取すると、続く2ゲーム目も伊藤が多彩なサーブからの速攻を見せ、ゲームカウント2-0とリードする。3ゲーム目も序盤から攻めた伊藤が7-0と大量リード。そのままの勢いで奪い、優勝へと王手をかけた。後がなくなった早田だが、投げ上げサーブからの展開などで優位に立ち、第4ゲームを11-8で取り返す。迎えた第5ゲーム。互いに守備力が高いためか、決定打になるような強打が決まらず好ラリーが続く。ハイレベルな打撃戦を先に抜け出したのは伊藤。早田の両サイドを打ち抜き、10-6とマッチポイントを握る。最後は早田のレシーブがネットに掛かり、伊藤が勝利。3年ぶり3度目の優勝を手にした。
優勝者コメント
「準決勝の相手が棄権で決勝が一試合目だったが、入りが良くいい試合が出来た。早田選手はどんな体勢でも返球してくると思って試合していた。自分の体勢を崩さず打つことを心掛けて戦った。最初から自分らしい卓球が出来た。らしさが出て良かった。沢山の方の前で色々なプレーができて幸せだった。これからもしっかり自分らしさを追求して誰にも負けたくない。誰にも勝つというのが私の目標です。これからもそれを追求してやっていきたい。」
準決勝以降の結果
準決勝
加藤美優(日本ペイントマレッツ)3(11-7,7-11,11-6,15-13,9-11,16-18,7-11)4早田ひな(日本生命)
木原美悠(JOCエリートアカデミー/星槎)L(W/O)W伊藤美誠(スターツ)
決勝
早田ひな(日本生命)1(5-11,9-11,5-11,11-8,6-11)4伊藤美誠(スターツ)
最終順位
優勝 伊藤美誠(スターツ)
準優勝 早田ひな(日本生命)
3位 加藤美優(日本ペイントマレッツ)、木原美悠(JOCエリートアカデミー/星槎)