10月22日(日)、全日本卓球選手権(団体の部)は最終日を迎え、男女ともに2023年団体日本一が決定した。
男子
男子決勝は連覇を狙う愛知工業大学と準決勝で愛知工業大学名電高校をストレートで下して勝ち上がってきたファーストとの対戦。
団体戦悲願の優勝を狙うファーストは1番、2番で高木和卓、松平健太が激戦を制して3番の大矢英俊につなぐ。
3番手を任された大矢は異質ラバーを操る中村光人のバックハンドに対して果敢にラリー戦を仕掛け、要所で回り込みフォアドライブを決めてポイントを重ねる。2ゲームを連取し迎えた3ゲーム目は一進一退の攻防が続くも、10-9とリードし優勝へのマッチポイントを握る。ここで後がなくなった中村が執念のネットインで1点をもぎ取りジュースに持ち込み、その後もマッチポイントの攻防が続くが、最後まで攻め抜いた大矢が14-12で勝利。マッチカウント3-0で優勝を決め、喜びを爆発させた。
連覇に向けて勢い十分の大学生相手にベテラン勢の巧みなチーム戦術で勝利したファーストが、全日本団体で初めて「一番」のタイトルを手にした!
準決勝・決勝の結果は以下の通り。
【男子準決勝】
愛知工業大学 3-0 シチズン時計
〇横谷晟 3-2 三部航平
〇谷垣佑真 3-2 上村慶哉
〇中村光人 3-0 酒井明日翔
ファースト 3-0 愛知工業大学名電高校
〇松平健太 3-1 坂井雄飛
〇高木和卓 3-2 萩原啓至
〇大矢英俊 3-0 面田知己
【男子決勝】
愛知工業大学 0-3 ファースト
谷垣佑真 2-3 高木和卓〇
横谷晟 1-3 松平健太〇
中村光人 1-3 大矢英俊〇
女子
女子決勝は2年連続の決勝進出で昨年のリベンジに燃える中国電力ライシスと、前期日本リーグ、全日本実業団を制しているデンソーとの対決となった。
赤江、菅澤の勝利でマッチカウント2-1とデンソーが優勝に王手をかけて迎えた4番のシングルスは成本綾海(中国電力ライシス)と赤江夏星(デンソー)のマッチアップ。ここまで個人成績全勝同士のエース対決は、ラリー戦の完成度が群を抜いている赤江が序盤から連続ドライブで得点を重ねる。対する成本も異質ラバーで前後にゆさぶりをかけるが、それでも赤江の勢いは止まらない。最後まで攻撃の手を緩めず完璧な試合運びを見せた赤江が3-0で勝利し、初優勝を掴んだ。なお、赤江はジュニアナショナルチーム所属で出場した昨年大会から続けて2年連続の優勝となった。
デンソーは前期日本リーグ、全日本実業団に続いて今年度3つ目の団体種目タイトル獲得。
準決勝・決勝の結果は以下の通り。
【女子準決勝】
サンリツ 1-3 デンソー
〇永尾尭子 3-1 野村萌
出雲美空 0-3 赤江夏星〇
三村優果 2-3 中田玲奈〇
永尾尭子 0-3 赤江夏星〇
中国電力ライシス 3-0 愛知工業大学
〇成本綾海 3-1 岡田琴菜
〇枝廣瞳 3-1 永野萌衣
〇木村光歩 3-2 面田采巳
【女子決勝】
デンソー 3-1 中国電力ライシス
野村萌 1-3 成本綾海〇
〇赤江夏星 3-1 枝廣瞳
〇菅澤柚花里 3-2 木村光歩
〇赤江夏星 3-0 成本綾海
4年ぶりの有観客開催となった今大会は、暖かい声援に包まれた3日間となった。来年度の全日本卓球選手権大会(団体の部)は滋賀県野洲市で開催予定。なお本大会の会場となった基山町総合体育館では、来年10月にSAGA2024国民スポーツ大会卓球競技の部が行われる予定。
最終順位は以下の通り。
男子
優勝:ファースト (初優勝)
準優勝:愛知工業大学
3位:シチズン時計、愛知工業大学名電高校
女子
優勝:デンソー (初優勝)
準優勝:中国電力ライシス
3位:サンリツ、愛知工業大学
大会情報
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(公益財団法人日本卓球協会 広報委員会)