『天皇杯・皇后杯2024年全日本卓球選手権大会(一般・ジュニアの部)』最終日の28日(日)、女子シングルス決勝が行われ、早田ひな(日本生命)が張本美和(木下アカデミー)をストレートで下して2連覇を達成した。
3年連続の決勝進出となった早田と、初の決勝進出を果たして最年少優勝を狙う張本の一戦。2023年11月のパリオリンピック選考会『全農CUP』では、張本が早田から初勝利をあげていたこともあり、全日本卓球の決勝でも接戦が予想されたものの、早田が強さを見せつける形となった。
勝負となったのは第1ゲーム。張本にレシーブから崩されて5-9とリードを許したが、「11点で終わるという感覚をあまり持っていなかった」という早田が慌てずにプレーし、6連続ポイントで逆転する。これで流れを引き寄せると、その後も張本とのハイレベルなラリー戦を制して早田が4ゲーム連取で勝利を収めた。今大会は6回戦で1ゲームを奪われただけで、他5試合はストレート勝ちという圧倒的な強さを見せた早田が2年連続3度目の頂点に立った。
張本美和は女子最年少優勝には届かなかったとはいえ、価値ある準優勝を遂げている。オリンピック選考レースも兼ね、今まで以上にプレッシャーがかかった今大会でジュニア2連覇、一般で決勝進出と、15歳の怪物が堂々たる成績を残した。
連覇を達成した早田は「決勝戦はフルゲームになってもおかしくないという気持ちで臨んでいきましたし、11月の選考会では2-4で負けたので、この決勝の舞台を精いっぱい楽しんで、チャレンジャーの気持ちで頑張りました。(勝因としては)前回、対策された部分を、さらに自分自身が対策していったという部分もありますし、今日ラリーになった時にお互いのタイミングをずらすというのは、お互いがやっていて、なかなか強打につなげることができなかったんですけど、そこを我慢して、その中で相手の難しいところだったり、相手が動いている逆をついたりとか、そういった一球一球の選択が良かったかなと思います。昨日、ダブルスで優勝している選手たちを見て、やっぱり優勝っていいなと思いましたし、自分自身は今大会1種目ということで、今日、絶対優勝して、キラキラ輝いた笑顔をつかみ取りたいなと思っていたので、それをしっかり、かなえることができて良かったです」と話している。
また、準優勝の張本美和は次のようにコメントした。
「1ゲームも取れなかったというのが、悔しい部分ではあるんですけど、最後までやり切れたところは良かったです。今年の全日本では最後の試合だったのでどんな苦しい場面があっても、最後までやり切ることが目標だったので、すごく悔しいですけど、この大舞台で戦えたことは自分の経験になりましたし、すごく楽しかったです。今年は優勝目指して頑張ってきて、でも敗れてしまったけど、これを機にもっともっと優勝を目指したい気持ちが今も芽生えているので、今年もたくさん成長して、また来年もっと強くなった姿で帰ってきたいと思います」
●女子シングルス決勝の結果
早田ひな(日本生命) 4-0 張本美和(木下アカデミー)
11-9/11-9/11-6/11-7
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