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大会・試合 2025.01.26
17歳の松島輝空が男子シングルス初優勝、目標は「ロス五輪シングルス代表」【全日本卓球】


『天皇杯・皇后杯2025年全日本卓球選手権大会(一般・ジュニアの部)』最終日を迎えた1月26日(日)に実施した男子シングルス決勝で、17歳の松島輝空(木下グループ・神奈川)がパリ五輪代表の篠塚大登(愛知工業大・愛知)をゲームカウント4-1で破り、初優勝を果たした。

松島にとって篠塚は因縁の相手だ。2人は前回大会、男子シングルス6回戦で対戦し、フルゲームで惜敗した松島はパリ五輪代表の切符を逃した経緯がある。

第1ゲームは篠塚が先行するが、松島は絶好調のフォアハンドを振り抜き盛り返す。先に1ゲームを取った松島は第2ゲームも中盤までは篠塚にリードされたが、得意のロングサーブを駆使するなどして9-9に追いつくと、ここでタイムアウトを取った篠塚に流れを譲らず、2連続得点でこのゲームを奪った。

第3ゲームも松島の勢いは止まらない。激しいラリー戦で篠塚に豪打を浴びせて優位に立つと11-3で3ゲーム連取。もう後がない篠塚は第4ゲームに、ロングサーブやミドル攻撃などで1ゲームを奪い返したものの、第5ゲームはゾーンに入ったような松島のフォアハンドが炸裂、攻撃力でまさった松島が11-3で締めくくり、ゲームカウント4-1で男子シングルス初制覇を成し遂げた。

優勝が決まった瞬間、日本一を示す人差し指を突き上げた松島は「目標は優勝だったが、本当に優勝できるとは思っていなかったので嬉しい」と開口一番。そして、「パリオリンピックに出場できなくて悔しい思いをしたので、どこか大舞台で倒したいと思っていた。ここでしっかり勝つことができて良かったです。ロスオリンピックのシングルスに出るという強い気持ちで頑張っていきたい」と、全日本王者となった喜びと今後の目標を語った。

一方、敗れた篠塚は「実力差を感じた。悔しさよりすっきりした気持ち」と語り、「ラリーで何本も強打されたので、もう少しコースを変えないといけなかった。1ゲーム目、2ゲーム目を両方とも取るくらいでないと勝てない」と、準決勝で張本智和(智和企画・宮城)を破って決勝に上がってきた松島の強さを認めた。さらに、「世界ランキングを上げて5月の世界卓球(世界選手権)でメダルを取れるように頑張りたい」と抱負を述べ、「来シーズンはドイツ・ブンデスリーガに参戦します。勇気を振り絞って決めました」と新たな挑戦についても報告した。

 

【男子シングルス決勝】
松島輝空 4-1 篠塚大登
11-9/11-9/11-3/6-11/11-3

優勝:松島輝空
準優勝:篠塚大登
3位:張本智和、谷垣佑真