男女シングルス4回戦が行われ、スーパーシード勢が初戦に臨んだ。
【男子シングルス】
前回初優勝を飾った第1シードの戸上隼輔（明治大）は、田原彰悟（愛知工業大）や三浦竜樹（立命館大）との大学生対決を制して勝ち上がってきた泊航太（日本体育大）と対戦。切れ味鋭い両ハンド攻撃で泊を圧倒。ストレート勝ちを収め、連覇に向けて好発進を切った。5回戦では全日本2014準優勝の町飛鳥（ファースト）を接戦の末破った小林広夢（日本大）とランク入りをかけて対戦する。
2013年世界選手権ベスト8の実績をもち、前回ノーシードから決勝進出を果たした松平健太（ファースト）は、今大会ノーシードから勝ち上がり勢いに乗る全日本2017準優勝の吉村和弘（個人）と激突。吉村の中陣からの両ハンドのパワードライブを止められず、ゲームカウント1-3とリードされる。両ハンドのカウンターが決まり始め1ゲームを奪い返すも、最後は持ち上げたボールを狙われ万事休す。ゲームカウント2-4で敗れた。
前回大会ベスト8の上田仁（T.T彩たま）は日本リーグで活躍する髙見真己（日鉄物流ブレイザーズ）と激しい打撃戦を繰り広げるも、ゲームカウント1-4で敗れた。ともに両ハンドの安定感あるプレーを特徴とする両者の対決は、高い位置を保って攻め続けた髙見に軍配が上がった。
2013年王者で東京五輪団体銅メダリストの丹羽孝希（スヴェンソンホールディングス）は阿部悠人（専修大）に大苦戦。阿部のアグレッシブな攻撃に圧倒される展開。ゲームカウント0-3と追い込まれてしまうも、徐々に代名詞とも言えるカウンタープレーの精度を上げて、3ゲームを取り返す。迎えた最終ゲーム。丹羽の高速プレーに阿部が食らいつく展開が続き、点差の離れないシーソーゲームとなるも、最後は丹羽のフォアハンド攻撃が阿部のフォアサイドを打ち抜き、11-8でゲームセット。丹羽が薄氷を踏む勝利を収め、5回戦進出を決めた。5回戦では横谷晟（愛知工業大）と対戦予定。世界選手権2022日本代表同士の対決は必見。
2018年大会王者で WTTチャンピオンズ優勝・WTTカップファイナルズ準優勝・アジアカップ優勝、2022年世界選手権団体では中国から2勝をあげるなど国際大会でも好調ぶりをみせる張本智和（IMG）は竹﨑千明（岡谷市役所）を粘りのカット打ちで下し、5回戦進出。ベスト16入りをかけて、竹﨑と同じくカット主戦型の村松雄斗（La. VIES）と対戦する。
2012年王者でリオ五輪団体銀メダリストの吉村真晴（TEAM MAHARU）や全日本社会人王者の大島祐哉（木下グループ）らは危なげなく初戦を突破した。
【女子シングルス】
アジアカップ2022準優勝・WTTチャンピオンズ3位と国際大会でもひときわ存在感を放っている伊藤美誠（スターツ）は岡崎日和（東洋大）と対戦。カデット14歳以下の部3位大野紗蘭（石田卓球N⁺）との接戦を制して勝ち上がってきた岡崎の勢いに押され1ゲームを落とすも、第2ゲーム以降はサーブレシーブで優位に立ちゲームカウント4-1で勝利。4度目の優勝に向けて、まずまずのスタートを切った。5回戦では本井明梨（同志社大）とのフルゲームジュースの大接戦を制して勝ち上がってきた菅澤柚花里（デンソー）とランク入りをかけて対戦する。
2020年王者の早田ひな（日本生命）は陳ケ尾真子（専修大）や宮脇心和子（早稲田大）らとのフルゲームを制して勝ち上がってきた大川真実（愛知工業大）と対戦。第1ゲームを落とすも、その後は圧巻の内容で勝利。5回戦進出を決めた。続く5回戦では平真由香（レゾナック）を破った面田采巳（四天王寺高）と対戦予定。
全日本社会人王者の井絢乃（中国電力）は2021年インターハイ王者の横井咲桜（四天王寺高）に1-4で敗れた。横井のパワフルな両ハンド攻撃を最後まで止めることが出来なかった。井を破った横井は5回戦で森さくら（日本生命）と激突する。
歴代3位タイ5回の優勝を誇る2021年大会王者の石川佳純（全農）、11月開催の全農CUP TOP32船橋大会で伊藤と早田の同年代対決を制して優勝を掴んだ2017年大会王者の平野美宇（木下グループ）や、2022年世界選手権団体戦では銀メダルに貢献した長﨑美柚（木下グループ）、佐藤瞳（ミキハウス）も危なげなく初戦を突破し、5回戦へと駒を進めた。
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（公益財団法人日本卓球協会 広報委員会）
