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大会・試合 2023.01.28
【全日本卓球2023会場レポート】男女シングルスでベスト4が決定。連覇を狙う戸上、リベンジを誓う早田はベスト4入り

早田ひなは同世代の平野美宇を下して4強入り


男女シングルス準々決勝が行われ、ベスト4が決定した。

【男子シングルス】

濵田一輝(早稲田大)との強打者対決を制し、連覇に向けて着実に勝ち上がっている戸上隼輔(明治大)は、全日学王者の田中佑汰(愛知工業大)と対戦。目の覚めるような速攻で第1ゲームを奪うも、やや下がって対応した田中に1ゲームを取り返される。戸上のボールにタイミングの合ってきた田中の切れ味鋭いカウンターが冴え渡り、第3ゲーム終盤まで田中がリードするも、甘いボールを見逃さなかった戸上が逆転。ゲームカウント2-1とリードする。第3ゲームを制した勢いそのままに第4・第5ゲームを制し、ゲームカウント4-1で勝利。準決勝へと駒を進めた。

戸上隼輔(明治大)
田中佑汰(愛知工業大)

横谷晟(愛知工業大)との世界選手権2022日本代表同士の対決を制した2018年大会王者の張本智和(IMG)は、全農CUP TOP32船橋大会で戸上を破りベスト4入りした吉山僚一(愛工大名電高)と激突。張本は吉山のパワフルな両ハンドドライブに対して前陣で真っ向勝負。高い守備力で吉山の攻撃を跳ね返し、3ゲームを連取する。台上プレーで先手を取れない吉山は、張本のストップをミドルへ押し込む展開で1ゲームを奪うも、第5ゲームは張本がギアを上げたプレーで吉山を圧倒。最後は強烈なチキータレシーブで吉山のバックを打ち抜き、準決勝進出を決めた。

張本智和(IMG)
吉山僚一(愛工大名電高)

全日本2021王者の及川瑞基(木下グループ)は2012年王者でリオ五輪団体銀メダリストの吉村真晴(TEAM  MAHARU)との接戦を制して勝ち上がってきた篠塚大登(愛知工業大)と対戦。ともに高いラリー力を持つ両者の対決ではダイナミックのラリーの応酬が繰り広げられた。篠塚がサーブレシーブから先手を取るも、及川は強烈な前陣バックハンドで逆襲。台から下げられても打ち負けず、2ゲームを先取する。篠塚も及川のフォアサイドを上手く攻めてゲームカウント2-2のタイに戻す。両者譲らず、互いにゲームを奪い合い、迎えた最終ゲーム。フォア前とバック深くに徹底してサーブを散らし、的を絞らせなかった篠塚が及川を圧倒。自身初のベスト4入りを決めた。

篠塚大登(愛知工業大)
及川瑞基(木下グループ)

2020年王者でWTTグランドスマッシュ3位・アジアカップ3位の宇田幸矢(明治大)は、全日本社会人3位の𠮷田雅己(木下グループ)を下して勝ち上がってきた曽根翔(T.T彩たま)にゲームカウント0-4で敗れた。曽根は上から叩きつけるような強烈なバックハンド攻撃で宇田を圧倒。ラリー戦でも打ち負けず、試合の主導権を渡さなかった。準決勝では張本と対戦する。

宇田幸矢(明治大)
曽根翔(T.T彩たま)

準々決勝の結果は以下の通り。
戸上隼輔(明治大) 4[11-2, 9-11, 12-10, 11-5, 11-8]1 田中佑汰(愛知工業大)
及川瑞基(木下グループ) 3[11-8, 13-11, 9-11, 10-12, 12-10, 4-11, 2-11]4 篠塚大登(愛知工業大)
張本智和(IMG) 4[11-6, 11-8, 11-6, 9-11, 11-6]1 吉山僚一(愛工大名電高)
曽根翔(T.T彩たま) 4[11-7, 11-4, 11-7, 11-8]0 宇田幸矢(明治大)

【女子シングルス】

前回大会王者の伊藤美誠(スターツ)を破った2021年高校総体王者の横井咲桜(四天王寺高)は、2022年世界選手権団体戦では銀メダルに貢献した長﨑美柚(木下グループ)をフルゲームで下して準々決勝進出を決めた出雲美空(サンリツ)と対戦。出雲がミドルに短く止めて、叩きつけるような両ハンドのミート打ちで1ゲームを先行するも、横井は出雲のミドルを先に攻め、ゲームを奪い返す。互角の展開が続き、迎えた第5ゲーム。横井が出雲の広角な攻めに食らいつき、11-9で奪うと、第6ゲームは巻き込みサーブからミドルへパワフルなフォアハンド攻撃を打ち込み、ゲームカウント4-2で勝利。準決勝へと駒を進めた。

横井咲桜(四天王寺高)
出雲美空(サンリツ)

橋本帆乃香(ミキハウス)のカットを打ち抜き、2年連続女子シングルス3位で世界ユースU19では2冠を達成した高校3年生の木原美悠(JOCエリートアカデミー/星槎)は、サウスポーから繰り出す安定感抜群の両ハンド攻撃を武器とする鈴木李茄(トップおとめピンポンズ名古屋)と激突。目の覚めるような前陣両ハンドカウンターで第1ゲームを先取した。2ゲーム目以降、鈴木は深いボールを送り持ち上げさせたボールをカウンターで狙うも、木原は弾くようなバックハンドで逆襲。試合の主導権を渡さず、ストレート勝ち。準決勝進出を決めた。準決勝では同い年の高校3年生・横井と激突する。

木原美悠(JOCエリートアカデミー/星槎)
鈴木李茄(トップおとめピンポンズ名古屋)

今大会ジュニア女王の張本美和(木下アカデミー)を破った2020年王者の早田ひな(日本生命)は、2017年王者の平野美宇(木下グループ)と対戦。全日本選手権初対戦となった両者の対決は早田に軍配が上がった。1ゲーム目は早田が安定した連続攻撃で平野を圧倒。第1ゲームを先取する。2ゲーム目以降、平野は早田の攻撃に対応するが、わずかに及ばす。早田は緩急をつけたボールでポイントを積み上げ、勢いそのままにストレート勝ちを収めた。

早田ひな(日本生命)
平野美宇(木下グループ)

加藤美優(吉祥寺卓球倶楽部)をフルゲームの大接戦の末下し、昨年の雪辱を果たした2021年大会王者の石川佳純(全農)は、9年連続ベスト8以上の結果を残している佐藤瞳(ミキハウス)と対戦。序盤から接戦になり、佐藤が13-11で1ゲーム目を先取。2ゲーム目以降は、石川が丁寧にコースを突くプレーで佐藤の体勢をうまく崩し、得点を積み重ねた。全体を通して石川が精彩を放ち、ゲームカウント4-1で勝利を収め、2大会ぶりのベスト4進出を決めた。決勝進出をかけて早田と対戦する。

石川佳純(全農)
佐藤瞳(ミキハウス)

準々決勝の結果は以下の通り。
横井咲桜(四天王寺高) 4[2-11, 11-6, 11-6, 9-11, 11-9, 11-6]2 出雲美空(サンリツ)
鈴木李茄(トップおとめピンポンズ名古屋) 0[6-11, 7-11, 8-11, 7-11]4 木原美悠(JOCエリートアカデミー/星槎)
石川佳純(全農) 4[11-13, 11-8, 11-9, 11-9, 11-6]1 佐藤瞳(ミキハウス)
平野美宇(木下グループ) 0[1-11, 9-11, 8-11, 11-13]4 早田ひな(日本生命)

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(公益財団法人日本卓球協会 広報委員会)