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大会・試合 2023.07.30
第73回全日本実業団卓球選手権大会最終日:日鉄物流ブレイザーズとデンソーが実業団日本一に輝く。【7月30日】

日鉄物流ブレイザーズ(和歌山):初優勝


7月30日(日)、全日本実業団選手権大会最終日を迎え、男女ともに2023年全日本実業団No. 1が決定した。

男子

男子決勝は、準決勝でクローバー歯科カスピッズ(大阪)を破り昨年の雪辱を果たしたシチズン時計(東京)と初優勝を狙う日鉄物流ブレイザーズ(和歌山)の対戦となった。シチズン時計は1番シングルスで今年度から新加入のルーキー浅津碧利が定松祐輔を3-0で完封し、最高のスタートを切る。続く2番シングルスでは酒井明日翔がゲームカウント2-1と先行し流れを引き寄せるも、日鉄物流ブレイザーズの髙見真己が驚異の粘りで第4、第5ゲームを取り返して逆転し、勝負を振り出しに戻す。一進一退の攻防が続き、最終5番シングルスの三部航平(シチズン時計)と藤村友也(日鉄物流ブレイザーズ)の対決に勝負の行方は委ねられた。鋭い両ハンド攻撃が持ち味の両者は序盤から激しいラリー戦を展開。互角の勝負が繰り広げられるが、ゲームカウント1-2と追い込まれた藤村がギアを上げ第4ゲームを取り返す。続く第5ゲームでギアを全開にした藤村は序盤からスーパープレーを連発し、迎えたマッチポイント。ラリーの中で左利きの藤村がラケットを右手に持ち替えて放ったカウンターが三部のフォアサイドをノータッチで打ち抜きゲームセット。劇的な決着でチームに嬉しい初優勝をもたらした。

浅津碧利(シチズン時計)
男子決勝の様子
藤村友也(日鉄物流ブレイザーズ)

準決勝・決勝の結果は以下の通り。
【男子準決勝】
クローバー歯科カスピッズ(大阪) 0-3 シチズン時計(東京)
松下大星 0-3 上村慶哉〇
江藤慧 2-3 三部航平〇
松下大星/宮本春樹 1-2 上村慶哉/酒井明日翔〇
日鉄物流ブレイザーズ(和歌山) 3-2 ファースト(千葉)
〇藤村友也 3-1 松平健太
定松祐輔 2-3 町飛鳥〇
〇髙見真己/藤村友也 2-0 松平健太/神巧也
松下海輝 0-3 神巧也〇
〇髙見真己 3-0 高木和卓

【男子決勝】
シチズン時計(東京) 2-3 日鉄物流ブレイザーズ(和歌山)
〇浅津碧利 3-0 定松祐輔
酒井明日翔 2-3 髙見真己〇
上村慶哉/酒井明日翔 1-2 髙見真己/藤村友也〇
〇上村慶哉 3-1 松下海輝
三部航平 2-3 藤村友也〇

女子

女子決勝は、準決勝でサンリツ(東京)に逆転勝ちを収めて勝ち上がってきた前年度王者・中国電力 ライシス(広島)と前期日本リーグを全勝で優勝しているデンソー(静岡)の対戦となった。勝負の命運を握る1番シングルスでは井絢乃(中国電力 ライシス)と野村萌(デンソー)が対決。野村はテンポの速い攻撃で井を序盤から攻めたて2ゲームを連取する。後がなくなった井は中陣からリーチを生かした両ハンドで対応し負けじと2ゲームを奪い返す。最終ゲーム序盤も井がリードを広げ、このまま井が押し切るかに思われたが、リードされながらもじわじわと得点を重ねた野村がゲームカウント3-2で勝利を収め、大事な初戦をデンソーが勝ち取る。良い流れでバトンを渡された赤江夏星(デンソー)は第1ゲームからパワー全開で木村光歩(中国電力 ライシス)を圧倒。3-1で勝利し、ついに優勝に王手をかける。迎えた3番ダブルスは第1ゲームを落とすも息の合ったプレーで第2,第3ゲームを連取した菅澤柚花里・赤江夏星組が逆転勝利。マッチカウント3-0で昨年の王者・中国電力 ライシスを下しての優勝を決めた。デンソーは前身のアスモが優勝した2017年大会以来6年ぶり2度目の優勝。

井絢乃(中国電力 ライシス)
野村萌(デンソー)
赤江夏星(デンソー)

準決勝・決勝の結果は以下の通り。
【女子準決勝】
中国電力 ライシス(広島) 3-2 サンリツ(東京)
木村光歩 1-3 永尾尭子〇
井絢乃 1-3 出雲美空〇
〇成本綾海/井絢乃 2-1 永尾尭子/松平志穂
〇成本綾海 3-0 塩見真希
〇中森帆南 3-1 梅村優香
デンソー(静岡) 3-2 十六フィナンシャルグループ(岐阜)
〇赤江夏星 3-0 松本静香
野村萌 2-3 鶴岡菜月〇
〇菅澤柚花里/赤江夏星 2-0 加藤亜実/小島叶愛
菅澤柚花里 2-3 小島叶愛〇
〇小畑美月 3-0 加藤亜実

【女子決勝】
中国電力 ライシス(広島) 0-3 デンソー(静岡)
井絢乃 2-3 野村萌〇
木村光歩 1-3 赤江夏星〇
成本綾海/井絢乃 1-2 菅澤柚花里/赤江夏星〇

4年ぶりの有観客開催となった今大会は、多くの声援に包まれ、また多くの熱戦が繰り広げられた4日間となった。なお、本大会の男女ベスト4は、10月20日(金)から佐賀・基山町総合体育館で開催される2023年全日本卓球選手権大会(団体の部)への出場権を獲得。
最終順位は以下の通り。
男子
優勝:日鉄物流ブレイザーズ(和歌山)
準優勝:シチズン時計(東京)
3位:ファースト(千葉)、クローバー歯科カスピッズ(大阪)

日鉄物流ブレイザーズ(和歌山):初優勝
2位:シチズン時計(東京)
3位:ファースト(千葉)
3位:クローバー歯科カスピッズ(大阪)

女子
優勝:デンソー(静岡)
準優勝:中国電力 ライシス(広島)
3位:サンリツ(東京)、十六フィナンシャルグループ(岐阜)

デンソー(静岡):6年ぶり2回目の優勝
2位:中国電力 ライシス(広島)
3位:サンリツ(東京)
3位:十六フィナンシャルグループ(岐阜)
今大会の全日本実業団を運営した(一社)岐阜県卓球協会の皆さんに感謝状が贈られた

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アーカイブ配信:YouTube テレビ東京卓球チャンネル

最終結果

(公益財団法人日本卓球協会 広報委員会)