東京2020オリンピック競技大会の卓球競技・混合ダブルス初戦を4-1のゲームカウントで勝利した日本の水谷隼と伊藤美誠のペアが、7月25日(日)、準々決勝でドイツのパトリック・フランツィスカとペトリッサ・ソルヤと対戦し、ゲームカウント4-3で勝利した。
立ち上がりにテンポよく得点を重ねた水谷・伊藤ペアが11-8で第1ゲームを先取するも、第2ゲームはペースをつかんだドイツペアが反撃に転じて日本ペアを寄せ付けず、11-5でゲームカウントを1-1に持ち込む。勢いをキープしたドイツペアが3ゲーム目も11-3と大きくリードして締めくくったが、集中力を切らさず次のゲームに向けて切り替えた水谷・伊藤ペアが第4ゲームは11-3と盛り返した。
互いに点を取り合う激しい展開となった第5ゲームは日本ペアがリードする場面もありながら、先にゲームポイントを取ったドイツとの点差を詰めきれずに惜しくも11-9で落としている。これでゲームカウント3-2と、後がない状態で迎えた第6ゲームも接戦が繰り広げられ、タイムアウトで一息入れた水谷・伊藤ペアがリードを守り抜き、11-8でドイツを振り切った。
ここで主導権を握りたかった日本ペアだが、最終の第7ゲームにリズムに乗ったのはドイツペアだ。連続得点で一気に点差を広げて水谷・伊藤ペアを突き放す。しかしながら、一時は大量リードを奪われながらも、驚異的な追い上げで10-10のデュースに持ち込んだ日本ペアが、緊迫の攻防戦を粘りに粘り、最後は伊藤のサービスエースが決まって16-14で決着。日本中を熱狂させる劇的な逆転勝利でベスト4入り、準決勝に進むことになった。
初戦を終えた24日夜、『Twitter(ツイッター)』で「明日にこの5年間の全てをかける」とつぶやいていた水谷。その言葉通りに全力を尽くして勝利をもぎ取り、同日夜に予定される準決勝に挑む。
明日にこの5年間の全てを賭ける🏓🏅
— 水谷隼 Jun Mizutani (@Mizutani__Jun) July 24, 2021
卓球の混合ダブルスは東京オリンピックから採用された新種目であり、各国から1組限定で16組が出場。トーナメント方式の1試合7ゲームで争われ、4ゲーム先取したペアが勝利となる。日本はリオデジャネイロオリンピックで男子団体銀メダルに輝き、男子シングルスでも銅メダルを獲得した水谷と、同じくリオ五輪で女子団体銅メダル獲得に貢献した伊藤のペアで大舞台に臨んでいる。
水谷・伊藤ペアが出場する混合ダブルス準決勝は25日21時から行われる予定だ。