公益財団法人 日本卓球協会
2020年度 事業計画書 修正版
(2020年4月1日 – 2021年3月31日)
1.変更理由
2020年度、本会は基本方針である日本卓球の普及振興を目指し既定計画に基づき諸事業の遂行に向け取組んできた。しかし、年度当初より新型コロナウィルスの感染が国内・国外に拡大したため、事業計画及び組織運営に多大な影響を受けている。
特に国内では各種競技会等の開催が困難になったため、本会加盟団体においては事業収入等に減収が生じ、組織維持に必要な資金の不足が予想されている。
この対応策として、本会の目的を達成するため、事業計画を変更し、新規事業「9・③ 加盟団体支援事業」において必要な支援を行うこととした。
2.事業概要
(1)国内競技会開催事業〈定款第4条第1項第4号〉
国内におけるすべての卓球競技者の大会参加機会を拡充するため、全競技者及び分野別・年齢別競技者を対象に以下の競技会を開催(主催・共催)する。
大会名(主要大会) | 開催地 | 開催期間 | |
1 | 全日本選手権大会(ホープス・カブ・バンビ) | 兵庫県 | 中止 |
2 | 全日本選手権大会(カデット) | 富山県 | 中止 |
3 | 天皇杯・皇后杯 全日本選手権大会(一般・ジュニア) | 大阪府 | 2021年1月11日~17日 |
4 | 全日本選手権大会(マスターズ) | 京都府 | 中止 |
5 | 全日本選手権大会(団体) | 三重県 | 中止 |
6 | 全日本社会人選手権大会 | 岐阜県 | 中止 |
7 | 全日本実業団選手権大会 | 岡山県 | 中止 |
8 | 全国中学選抜大会 | 島根県 | 2021年3月27日~28日 |
9 | 全国ホープス選抜大会 | 徳島県 | 2021年3月26日~28日 |
10 | 全日本クラブ選手権大会 | 茨城県 | 中止 |
11 | 全国ホープス大会 | 愛知県 | 中止 |
12 | 全国高校選手権大会 | 岩手県 | 中止 |
13 | 全国高校選抜大会 | 三重県 | 2021年3月25日~28日 |
14 | 全国教職員大会 | 愛媛県 | 12月26日~29日 |
15 | 国民体育大会 | 鹿児島県 | 開催延期 |
16 | 全国中学校大会 | 静岡県 | 中止 |
(2)国際大会参加 ・開催事業(国際競技力の強化・向上) 〈定款第4条第1項第3号・5号〉
- ① 国際競技力の強化・向上
オリンピック・パラリンピック、世界選手権等の国際大会における世界卓球への貢献及び、日本卓球の国際競技力の向上を目的として、ナショナルチーム(NT)、ジュニアナショナルチーム(JNT)、ホープスナショナルチーム(HNT)を編成し、以下の国際大会への参加並びに開催に取組む。
併せて、国際交流を通じて選手個々の資質・感覚を醸成し、世界のトップレベルで活躍できる有能な選手を育成・発掘する。
この分野においては、2020以降のオリンピック・パラリンピックを見据えた重点事業として、12期目を迎える「JOCエリートアカデミー事業」において、選考された中学・高校生への恒常的な一貫指導に取組む。
加えて昨年度につづき、日本全体としての国際競技力の向上を目的に「パスウェイ事業」を行う。同事業においては、本会の一貫指導体制の普及強化を図るため、全国の加盟団体から選出された小中学生とその指導者を対象に、世界基準のプログラムに沿った2段階方式の合宿を開催すると共に、併せてHNT・JNT候補選手の育成・発掘を行う。
大会名 | 開催地 | 開催期間 | |
1 | ITTFワールドツアー ジャパンオープン・荻村杯 ほか | 福岡県 ほか | 荻村杯中止 |
2 | 世界選手権大会(団体戦) | 韓国 | 2021年2月28日~3月7日 |
3 | オリンピック競技大会(卓球競技) | 東京 | 開催延期 |
4 | パラリンピック競技大会(卓球競技) | 東京 | 開催延期 |
5 | アジアジュニア&カデット選手権大会 | ラオス | 開催延期 |
6 | 東アジアホープス大会 | 中国 | 中止 |
7 | 世界ジュニア選手権大会 | ポルトガル | 11月29日~12月6日 |
- ② 2021東京オリンピック・パラリンピック事業(2019~2021年度・事業延伸)
東京オリンピック・パラリンピック大会卓球競技の開催にあたり、大会の安全・安心・快適な運営及び日本選手団のメダル獲得をサポートするため、大会開催との一体的事業として下記事業を行う。- 1)大会サポート事業
オリンピック・パラリンピック卓球競技選手団の健康管理及び大会の円滑運営に資するため、医療ボランティア等によるサポート活動を行う。 - 2)ナショナルチームサポート事業
大会会場近接地に日本ナショナルチーム専用の練習会場を確保し、コンディションの維持・向上及び戦略的な競技力強化に努める。
- 1)大会サポート事業
(3)生涯スポーツ振興・障害者卓球支援事業〈定款第4条第1項第4号・6号〉
生涯スポーツとして卓球に取組んでいる中高年卓球愛好者及び身体に障害を持つ卓球愛好者など、すべての愛好者の大会参加機会と交流の場を拡充するため、以下の競技会を開催(主催・共催・後援)する。
- ① 生涯スポーツ振興事業
大会名 | 開催地 | 開催期間 | |
1 | 全国ラージボール大会 | 岩手県 | 中止 |
2 | 全日本ラージボール選手権大会 | 福島県 | 中止 |
3 | 全国健康福祉祭(ねんりんピック) | 岐阜県 | 開催延期 |
4 | 全国レディース大会 | 宮崎県 | 中止 |
- ② 障害者卓球支援事業
大会名 | 開催地 | 開催期間 | |
1 | 全国ろうあ者体育大会 | 未定 | 未定 |
2 | 全国ろうあ者卓球選手権大会 | 未定 | 未定 |
3 | 国際クラス別パラ卓球選手権大会 | 大阪 | 11月14日~15日 |
4 | ジャパンオープンパラ卓球選手権 | 未定 | 未定 |
5 | FIDジャパン・チャンピオンシップ卓球大会 | 未定 | 未定 |
6 | FIDジャパン・年代別オープン卓球大会 | 未定 | 未定 |
7 | FIDジャパン・チャンピオンリーグ卓球大会 | 未定 | 未定 |
(4)指導者・審判員育成事業〈定款第4条第1項第2号・7号〉
日本卓球の普及振興の基盤を支える指導者及び審判員の資質と技術の向上を図り、併せて新たな人材の育成を進めるため、指導者養成講習会、講師養成講習会、普及講習会、審判員養成講習会など、各分野について公認資格取得講習会を含め以下の講習会を開催する。
名称 | 開催地 | 開催期間 | |
1 | コーチ4・コーチ3養成講習会 | 未定 | 未定 |
2 | コーチ2・コーチ1養成講習会 | 未定 | 未定 |
3 | 講師養成講習会 | 未定 | 未定 |
4 | ペンホルダー養成講習会 | 未定 | 未定 |
5 | 普及講習会 | 未定 | 未定 |
6 | 公認レフェリー・上級審判員養成研修会 | 千葉・神奈川・大阪 | 未定 |
(5)段級制認定事業〈定款第4条第1項第7号〉
本会登録会員や未登録の一般愛好者にとって技術向上の具体的な目標になるよう、最高位を10段とし以下初段までの段位と、1級から5級までの級位を認定する。本会審査認定基準に基づき、上位段級については過去出場した大会成績に応じて、初級者については認定会における技術に応じて認定する。
全日本選手権など全国レベル競技会への出場を目指す選手については一定の段位取得を要件としている。
〈2020年度段級位認定予定者〉 1,285名
(6)卓球用具の検定公認及び公認物品販売事業〈定款第4条第1項第9号・12号〉
卓球競技の公正・安全及びすべての競技者が快適にプレーできるよう、卓球台、ラケット、ボール、ユニフォームほか、用具・用品の検定並びに認定を行う。
(7)刊行物等販売事業〈定款第4条第1項第1号・8号・10号〉
- ① 本会の組織構成、定款、諸規程、公認指導者、公認審判員並びに過去の大会記録等など日本卓球の全体像を網羅した冊子「日本卓球ハンドブック」を出版販売する。
- ② 本会登録会員はじめすべての卓球愛好者に最新の卓球ルール情報を提供し、全国で開催されている各種競技会の公正・円滑な運営に資するための教本マニュアル「日本卓球ルールブック」・「レフェリーハンドブック」・「卓球競技の審判法」を出版販売する。
- ③ 指導者の資質とスキル向上及び愛好者の技術と知識向上に資するため、調査研究活動の成果としての教材DVD「ホープスNTの練習法」・「カット攻略講座」・「ペンホルダー達人からのメッセージ」・「卓球選手の肩を守る」・「卓球選手の体を守る」・「卓球コーディネーショントレーニング」「トップ選手になるためのセルフケア」を出版販売する。
- ④ 日本卓球発祥の歴史を貴重な写真で伝える冊子「写真で見る日本卓球史」及び、協会創立80周年の歴史的な節目を後世に伝える冊子「80周年記念誌」・DVD「王者の言魂」を出版販売する。
(8)マーケティング事業〈定款第4条第1項第11号・12号〉
卓球の社会的な意義や本会事業の推進に賛同いただいている協賛企業とのパートナーシップの強化及び新規協賛企業の積極的な獲得活動を行い、国内競技会開催並びに国際競技力向上など本会主要事業の安定的な継続と伸長に努める。
併せて、本会の各種標章及び日本代表選手の肖像権等の不適正使用の防止など適切な管理運営を行い、無体財産の価値向上に努める。
(9)その他の事業〈定款第4条第1項第3号・10号・12号〉
- ① 日本スポーツ協会、日本オリンピック委員会事業参加協力
(公財)日本スポーツ協会が推進する国民体育大会など国民スポーツ推進事業及び、(公財)日本オリンピック委員会が推進するオリンピック、パラリンピック・ムーブメントほか諸事業に積極的に参加協力する。 - ② 情報の発信(ホームページ運営)
本会事業運営の状況及び卓球競技ルール・マナー並びに会員登録などに関し幅広く情報提供を行い、卓球ファンと登録会員の拡大を図る。また、卓球愛好者はじめ、すべての国民に国際大会における日本代表選手の活躍状況、国内大会の詳細な記録などの情報をリアルタイムに発信し、スポーツがもたらす感動やよろこび・楽しさ・素晴らしさを伝えるため、日常的なホームページの更新・レベルアップに努める。 - ③ 加盟団体支援事業 ※新規事業(定款第4条第1項第6号)
2020年度、新型コロナウィルスの感染拡大の影響で、本会加盟団体(54団体)が行う各種事業が中止になっており、加盟団体においては会員登録費や大会事業収入に減収が生じ、今後の組織維持に必要な資金の不足が予想される。
本会加盟団体はすべての国民に対して開かれた団体であり、全国35万人の卓球競技愛好者の活動を支え、競技会開催はじめ、指導者の育成等、本会の各種公益目的事業の実施運営において事業主管等、主体的な役割を果たしている。
また、この活動の中において、指導者の育成に関しては加盟団体の継続した取組みの成果として、若年層を中心にした競技愛好者の堅実な増加に繋がっている。
上記現状を勘案し、本会公益目的事業の安定的な継続を図るため、加盟団体の組織存続に向けた財政支援として支援金の支給を行う。
以上