10月16日(日)、全日本卓球選手権(団体の部)最終日を迎え、男女ともに2022年団体日本一が決定した。
男子
男子決勝は、第1ステージでも戦った愛知工業大学と日野キングフィッシャーズの再戦となった。準決勝で最終第5マッチまでもつれる大接戦の末にシチズン時計を撃破した愛知工業大学は、準決勝の勢いを維持したまま、第1・第2マッチで2022 全農CUP TOP32大会3位の篠塚大登、2022世界卓球代表の横谷晟がそれぞれ勝利。マッチカウント2-0で迎えた第3マッチでは、シチズン時計戦で上村慶哉をストレートで破った谷垣佑真と遠藤竜馬が対戦。谷垣が打点の早い両ハンド攻撃でリードするも、あとがない遠藤が後半から攻勢に転じて試合はフルゲームに。最終ゲームは谷垣が追いすがる遠藤を振り切り3-2で勝利。見事愛知工業大学が悲願の初優勝を掴み取った。大学チームの優勝は、1982年の明治大学以来40年ぶり。
敗れた日野キングフィッシャーズは優勝旗こそ逃したものの、大学王者明治大学、前期日本リーグ2位日鉄物流ブレイザーズを下すなど、充実した内容で今大会を終えた。
準決勝・決勝の結果は以下の通り。
【男子準決勝】
愛知工業大学 3-2 シチズン時計
〇篠塚 3–0 酒井
横谷 0–3 三部〇
〇谷垣 3–0 上村
篠塚 1–3 三部〇
〇横谷 3–2 酒井
日鉄物流ブレイザーズ 1-3 日野キングフィッシャーズ
藤村 0–3 西〇
髙見 1–3 船本〇
〇定松 3–1 遠藤
藤村 2–3 船本〇
【男子決勝】
愛知工業大学 3-0 日野キングフィッシャーズ
〇篠塚 3–1 船本
〇横谷 3–1 西
〇谷垣 3–2 遠藤
女子
女子決勝は、男子同様、第1ステージの再戦となり、ジュニアナショナルチームと前回王者中国電力が激突。第1マッチは、高校王者赤江夏星が成本綾海と今大会2度目の対戦。序盤から成本のしゃがみ込みサーブを攻略した赤江が3-0で勝利しリベンジ成功。続く第2マッチは2021世界ユースU15四冠の張本美和が木村光歩をストレートで破り、王手を掛ける。後がなくなった中国電力は、第3マッチに出場した井絢乃が中学王者の面手凛を3-0で退け、望みを繋ぐ。迎えた第4マッチは、張本と成本のエース同士が対決。序盤から競り合いながらも張本がゲームカウント2-1でリードすると、続く第4ゲームはジュースにもつれる展開。最後は攻めの姿勢を貫いた張本のフォアハンドカウンターがバックサイドに決まり、3-1で勝利。ジュニアナショナルチームが2018年大会以来2回目の優勝を勝ち取った。
準決勝・決勝の結果は以下の通り。
【女子準決勝】
ジュニアナショナルチーム 3-0 昭和電工マテリアルズ
〇赤江 3–1 牛嶋
〇張本 3–1 奥下
〇面手 3–2 田口
明徳義塾高校 1-3 中国電力
〇青井 3–2 木村
白山 1–3 成本〇
上澤(茉) 1–3 井〇
青井 1–3 成本〇
【女子決勝】
ジュニアナショナルチーム 3-1 中国電力
〇赤江 3–0 成本
〇張本 3–0 木村
面手 0–3 井〇
〇張本 3–1 成本
無観客開催ではあったものの、多くの熱戦が繰り広げられた3日間となった。来年度の全日本卓球選手権大会(団体の部)は佐賀県基山町で開催予定。なお本大会の会場となった、あいハウジングアリーナ松元(松元平野岡体育館)では、来年10月に第78回国民体育大会(燃ゆる感動かごしま大会)卓球競技の部が行われる予定。
最終順位は以下の通り。
男子
優勝:愛知工業大学
準優勝:日野キングフィッシャーズ
3位:シチズン時計、日鉄物流ブレイザーズ
女子
優勝:ジュニアナショナルチーム
準優勝:中国電力
3位:昭和電工マテリアルズ、明徳義塾高校
大会情報
(公益財団法人日本卓球協会 広報委員会)